またも中1日で当直。今日は当直明けで、明日また当直に入る。
だから当直は中継ぎじゃなくて先発完投なんだってば。起用法間違えてない?くたびれたら誰かリリーフしてくれるの?
朝から救急外来で救急車の対応をしていたら、搬入直後、まだ隊員からの申し送りも済まないうちに、市内の産科から新生児搬送の依頼が入る。早朝で眠かったこともあって一瞬頭が真っ白になる。どうしろというのだ?搬送されてきた子と赤ちゃんとどっちか一人に決めろってか?
本来ならば救急外来はあくまでも余録であり、新生児集中治療が本筋である。だって私の当直はあくまでNICU当直であり、予算は全て新生児集中治療室からでているものだから。この2件の連絡が逆順だったら迷いはしない。新生児搬送準備を開始しつつ(って搬送用保育器のコンセントを抜くくらいしか必要ないが)、事務当直に言ってしばらく救急受入を止めておく。救急隊には第2日赤なり大学病院なり(ちょっと遠いが)第1日赤なりどこか別へ搬送して貰う。
しかし搬入してきた救急隊員に「急に忙しくなったからどこか他へ行け」とは言えない。とりあえず依頼元の産科の先生に、迎えには行けないからと事情を説明して、うちまでの搬入を依頼元の方で手配して頂く。搬入元での処置が適切だったこともあり、赤ちゃんは無事。しばらく入院はいるけれど、実質的には山を越えた後の経過観察だけである。また救急隊がはじめに連れてきた子も、むろん「タクシー代わり」ではなくきちんとした理由があっての救急要請であったが、結果としては無事であった。よかった。
それにしても、いつまで、こんなふうに、一般小児科救急を新生児におんぶしていく気なのだろう。綱渡りは辞めたいものだ。
6人の未熟児たちが、果敢にも政令指定都市の1行政区の小児救急を支えている。
たぶん全国にそのような地域はたくさんあるのだろう。NICU加算で予算を確保して小児救急を続けている土地が。何と言っても、小児救急には新生児集中治療ほどの予算が与えられていない。うちの病院が小児救急を辞退してしまえば矛盾が無くなって良いというたぐいの話ではない。
