ミドリ電化をよろしく

医師国家試験の最大の盲点は試験のヤマが外れた云々のことではなかった。試験に受かった後、さらに数万円の登録料が必要だと言うことだった。そんな金のことは聞いてなかった。医学部教育は文部省(当時)の仕事だけど国家試験以降は厚生省(当時)の役割だからね。文部省の所管である医学部で何で厚生省のお仕事の広報をやらねばならんってところだったのだろう。
本屋の店員をやって貯めていたお金は使い切っていた。田舎の両親のスネは最大限まで囓りきっていた。せびれば無理して工面してくれたのだろうが、なんとなく気が引けた。結局のところ試験が終わったら当面は何もすることがないのだし、アルバイトで稼ぐことにした。今から思えば本屋に復帰すれば話も早かったのに、何となく新しいバイト先を探してしまった。見つけたのがミドリ電化の店員。電器屋ってのも悪くないと思った。発表前日まで勤めた。試験に受かるとは思ってたけど、結果を聞かれるのは何となく厭だなと思った。登録に必要なお金はちょうどそれくらいで工面できそうだったし。でも今から思えば菓子折の一つも持ってお礼に行くのが礼儀だったかも知れない。
おかげさまで無事登録も出来ました。ミドリ電化を皆様よろしく。私を医者にしたのが世の中にとって良かったのか悪かったのかの評価は人それぞれだろうけれども、国立大学の医学部教育を6年間施した人間が医師免許登録料が払えなくて医者になれませんでしたってのも馬鹿馬鹿しいよね。

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