たたかうきみのうたを たたかわないやつらがわらうだろう

1週間、毎夜病棟であるプロジェクトを進行させていた。
重度の障害のある患者さんに、ある治療法の導入を試みていたのだが、
ようやく成果のあがりかけた矢先に主治医から一方的に中止が宣告された。
毎晩定時に帰り、今回の夜のプロジェクトに一滴の汗すら流していない主治医が、
いつの間にかカルテに今回の一件全て中止と指示を出していた。
私は看護師にその指示が出たことを知らされた。直接には何の挨拶もなかった。
ご家族には今回のプロジェクトで挙がりかけた成果を全て自分の僅かな処方の成果と説明してあった。
頭の中に中島みゆきの歌が響いた。
しかし今回の一件で収穫もあった。新しく配属された若手と、幾人かの若い看護師たちの根性を実地に確かめることが出来た。特に若手の意外な根性を見たのは嬉しかった。この子となら、来年から認可病床数が増えて当地最大となる予定の当院NICUを切り盛りしていくのも何とかできると思えた。

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