自分はどういう思考フレームにはまっているか

おそらく自分の思考は医者のフレームにはまっていると思う。医者のフレームったってそう貧困と決まったものでもなくて、古来からある職業でもあり、それなりに色々とよくできたフレームではある。
なにより膨大である。これだけ膨大だと量が質に転化するんじゃないかと思う。世の中のたいていの事象にはアナロジーとして使える疾患がある。世の中の営為には「これが診断ならこう・治療ならこう」と対比して考えられる医療行為がある。医療内部のことは言うに及ばず、社会を見る目も、医者のフレームで見ると色々と面白い結論が出せるんだろうと思う。特にそのフレームの極限ぎりぎりまで思索が及べば。
ただやっぱり弱点はあって、世の中の全てを治療対象として眺めてしまうということは、世の中の全てが健常じゃないように感じられると言うこと。ゼロ以下のものをゼロ近くまで戻すというのが我々のフレーム。プラスレベルのものをさらに良い方向へと言う思想は医者の仕事じゃない。
医者あがりの政治家にあんまり大物が出ないのは、そういう医者のフレームを卒業できない限り、あんまり周囲に夢を持って頂けるようなことを語れないためじゃないかと思う。
医者の中でも新生児科医は、小児科医という特殊集団の中のさらに特殊な一団である。自分が医師のフレームと思っている思考形式が実は新生児科医に特有のものだったりすることもあるだろう。あるいは、自分一人の思いこみであることも。
また自分のもう一つのフレームに自閉症児の父というフレームがある。時に医者のフレームと融合したり、対立したり、入れ替わったりする。このフレームもまた自閉症児者の家族に共通するフレームかもしれないし、自分一人のフレームかもしれない。元々自分が医者だったということである程度は歪んでいる。うちのような精神発達遅滞を伴う中機能の、いわば自閉症の王道を行くタイプと、たとえばアスペルガー症候群の子の親御さんとでは、違うところも多々あるだろう。
自分がどういうフレームにはまっているか、何を見ようとしているか、何を見ようとしなかったか。

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