なんか選挙の日って不思議に当直明けのことが多いんだよなと思いつつ投票へ行ってきた。冷暖房施設のない投票所で、蒸しっと暑かった。私は順路を歩いて全行程を数分で終えたが、立ち会いの方をはじめ係の人たちは大変だろうと思う。
いつの間にか郵便局員の皆様が世の中の諸悪の根源にされている。公務員二十数万人の人員削減って言われても、郵政民営化って最初はそういうお話だったか?確かに公務員云々の話はあったと覚えてるけど、それは全国2万カ所あまりの特定郵便局にまつわる、世襲制の公務員の方々のお話だったように思うが。しかも、それすらも本題じゃなかったように覚えているが。なんか解散の前と後で言うことが違うような気がしますよ。
これは他人事ではなくて、次の次くらいの選挙ではおそらく医療費の削減がやり玉に挙がるから、私らはあと数年で公然と社会の敵になる。その選挙ではたぶん、解散前は医療費総額が高すぎるという話で日本医師会みたいなところが矢面に立つんだろうけど、解散してみたら今度は「全国に勤務医が何人いて病院に勤務する看護師が何人いて検査技師その他の人数が何人いて此奴らの人件費が医療費に占める割合が・・・」と来るんじゃなかろうかと思う。高額すぎる私たちの医療費支払いのこんなに多くをこんな奴らが搾取してるんですよと。
郵便局員というと私はデイビッド・プリンの小説「ポストマン」を思います。映画でこけてハヤカワ文庫から抹消されちゃったけど。核戦争で荒廃したアメリカを放浪していた男が、放置された郵便車をみつけ、その中にあった郵便物を配り始めるという話。荒廃した社会に戦前の日常がとつぜん立ち上がって人々を予想外の求心力でまとめて行くのです。当たり前の日常の営みが持つ底力と言いますか。
