人力飛行機部門で優勝した日大チームの機体は、最終的にギヤが折れてペダルからプロペラへ動力が伝わらなくなり着水を余儀なくされた。悔し泣きするパイロットを、よくやったじゃないかと周囲が慰めていた。いや彼は自己の非力さに泣いてるんじゃないですからと、見ていて歯痒く思った。不良部品を載せてしまった制作陣が自己批判もせんと、パイロットがもっと気合い入れれば35キロとか50キロとか飛べたのにと言わんばかりの脳天気な慰めことばを吐いてるのは、そりゃあ後の反省会で真相を知って青くなるんだろうけれども、みていて滑稽だし物悲しくもあった。
