小児科医は全科当直をしていてはいけない

2人とか3人とかの、単科で当直を組むには至らない人数の小児科でも、小児科医は当直をする。大抵は全科当直である。全年齢を診ることになる。
前任地では私は全科当直をしていた。そのうち内科系・外科系の当直態勢となって外科診療からは解放されたが、内科系当直として老人の内科も診なければならなかった。研修医の時から救急では全年齢を拝見していたので、そういうものだろうと思って疑問も持たなかったが、今の病院に来て小児科の単科当直になってみると、気持の上で大変に楽なので驚いた。前任地で月3回の全科当直のほうが、当直明けの半日休を確保されていてさえも、現地での月7回の単科当直よりも心理的負担としては辛かった。
単科当直を組める小児科など施設数としては知れたものだ。現在でも、大抵の病院勤務の小児科医は、月に数回、内科を含めた全科当直をしているのではないだろうか。そしてかつての私のように、慣れない年齢層を冷や冷やしながら診て、徒に消耗しているのではないだろうか。小児救急のマンパワー不足がこれだけ社会問題になっているさなかに、大半の小児科勤務医が他科を診療して消耗しているとなれば、これは馬鹿げたことだと思う。
利用者側からすれば、今日はどの病院に小児科医が居るのかわからないということになる。こどもの病状が急変した夜更けに、市内を隈無く電話で探し回る余裕は無かろう。高次の救命センターとか大学病院とかの、確実に小児科医が居るであろう病院に、最初から受診することを選ばれても、心情的にはそれは無理もないことだと思う。
今すぐ小規模の病院小児科をリストラして単科当直可能な規模の小児科に再編しなおすことが出来れば、根治的でよろしい。しかしそれが敵わないとなれば、せめて、病院小児科の勤務医をその病院の当直態勢からは外して、地域の時間外診療所に派遣することは出来ないものだろうか。地域の皆様にも、ここへ行けば必ず小児科医が居るよという保証が出来れば、救命センターに軽症の小児患者が殺到するという愚を避けることができまいか。

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