研修医がやってきた

スーパーローテートで2ヶ月間だけの小児科研修をしに、一人目の研修医が大学からやってきた。
1週間ほど様子を見ているわけだが、けっこう好感をもてている。物怖じも狎れもせずのバランスのとれた青年である。研修医を褒める医師ブログなんて読んだことがないから、こういう研修医は珍しい存在なんじゃないかと思う。
外見は仮面ライダーの次シリーズにヒーロー役で出ることが十分可能で、その際は子よりも母に人気を博しそうなタイプである。ただ主役は無理かもしれない。彼の容貌には「コンドルのジョー」的な陰影がある。
このあいだ小児の必要水分量の計算式を教えたら、翌日には早速「先生、マコちゃんの水分量は多すぎませんか」と質問してきた。歯応えのある奴だと思った。
こういう青年にぜひ小児科にとは思う。でもまあ仲良くしようを優先するには2ヶ月は短い。機嫌をとるばかりでは貴重な2ヶ月が潰れるだろう。しかしやたら厳しく小児科の基礎を叩き込むにもちょっと短いかなと思ってたら、彼が配属になったとたんに、今まで肺炎腸炎気管支炎たまーに川崎病の小児科病棟に、稀な疾患の子が続々と入院してきた。こいつも「当たる」医者なのだろうか。なんにせよ作為は無用のようで、彼の星回りがなんとかしてくれそうだ。
当たると言えば、彼の配属期間中にいよいようちも新病棟へ引っ越すことになる。病院の引っ越しなんてそうそう見れるもんじゃないし、ましてスーパーローテート研修医なんていう徹底的に責任を免除された立場で高みの見物を決め込めることなんてまずあり得ない。全国の2年目研修医の中で彼がただ一人なんじゃないかと思う。
小児の知識は何科に行っても役に立つし。外科でも脳外科でも泌尿器でも心臓血管でも、とかく他科のいずれであっても小児部門は重要な分野だから。

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