内覧会 VIP, IP, P

ぼちぼちと復活してきました。先週末に新病棟の内覧会があって、お出でいただいた方々に新しいNICUをご覧になって頂くうちに、気分がほぐれたように思います。なにより娘が友達をたくさん連れて得意満面でやってきたのが良かった。NICUに小学生が入るなんて普段はまずあり得ないことですから、小学生相手の保育器の説明なんてのも意外に新鮮な体験でした。まだNICUの備品は大半が旧館で稼働中なもので、新しく買い足してもらった保育器が二台あるきりで、ちょっと寂しくはありましたが。
内覧会は招待客部門が午前11時にテープカット付きで開始したらしいです。教授とか院長とか色々の肩書きのついたVIPの方々には、マンツーマンの「エスコート」をつけてたようです。君には誰それのエスコートとか割り振られた医師もありました。彼らには招待客一覧表のうち十名ほどに赤ペンでマークを入れて、”priority”とか書き込んだものが渡されてました。傍からのぞき込んでみると、その赤マークと”Priority”の手書き文字が各々いかにも下品で、一枚で二度うんざりの文書でした。エスコート付きのVIPと、エスコートまではいらんだろう扱いの”IP”の方々と、当院の諸先生方と、14時にはどっかのホテルでパーティだそうで、内外の御一同そろってどこかへ引き払ってしまわれました。
私は土曜午前のNICU担当の通常勤務に加え、午前遅くに所用があって外来に寄ったら紹介患者さんの外来診療を命じられ、その時間は旧館でばたばたしてました。外来担当医そのほか私以外の面々はパーティに行くので、入院になりそうな患者さんを拝見するような時間がないんだそうで。まあパーティの受付とかホステス役とかもやらされるんだから仕方ないやね。午後からは当直入りなので私一人だけパーティ免除です。ちなみに内科当直は非常勤の先生なので常勤医でパーティに行かないのは私一人らしい。やれやれ気楽でいいやと、新館の様子を見に行ったら、14時から16時の一般部門が開始したところでした。仕事にかこつけてお偉いさんの相手をきれいにスルーした恰好になりました。まあ、パーティで偉い先生にお愛想を言うなんて私には到底出来る芸当でなし、適材適所ではありましょう。
それにしても、一般の方々はVもIもつかない”P”扱いなんでしょうかね。私なんぞに案内させるくらいだから。キリスト教精神って何処へ行ったのやら。ナザレのイエスに知れたらさぞや辛辣な皮肉を頂戴できたことでしょう。

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