大仁田議員側に賠償命令、興行プロレスと異質な暴行と認定
試合直後の場外乱闘でけがを負ったとして、プロレスラーの渡辺幸正さん(39)が大仁田厚参院議員(48)とセコンドを務めた元プロレスラーの中牧昭二秘書に1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、秘書による暴行を認定し、大仁田議員側に78万円の支払いを命じた。
野村高弘裁判官は「中牧秘書は、倒れた姿勢で無防備の渡辺さんの顔を力任せにけりつけた。観客に見せる興行としてのプロレスとは異質な暴行。大仁田議員にも使用者責任がある」と認定した。
判決によると、渡辺さんは「セッド・ジニアス」というリングネームで、2003年4月、東京都内で大仁田議員らとタッグマッチで対戦。試合後、渡辺さんが大仁田議員をけろうとして乱闘になり、中牧秘書から左目の周辺をけられ、頭部外傷などと診断された。
野村裁判官は試合の勝ち負けなどについて「事前の取り決め」があったと認定。その上で「渡辺さんの行為は事前の打ち合わせにない行き過ぎで、秘書にもやむを得ない部分はあった」との判断も示した。〔共同〕 (23:00)
