昨日のバックトランスファーで空床が一つ空いた。今日も午前中の外来を終えてNICUに戻ってみたら、短期入院の子がまた一人バックトランスファーで帰っていた。お母さんがこちらへ転院してきて病棟で母児同室入院になった子もある。なんのかのと、空の保育器が目につく。
正当な理由なく赤ちゃんを飢えさせてはならない(絶飲食は早めに解除しようね)。正当な理由なく母児分離を続行してはならない(この子は今日もまだ入院してなきゃならないの?)。正当な理由がなければ常に母親が正しい。その他諸々。小児科の経験的知恵。あるいは痛い眼の教訓。
早すぎる退院転院で治療が半端になってはならない。むろん必要な入院期間はじっくり確保する。けれども、NICUを埋め続けるほどでもない軽症の子に埋まって空床0ってのも、なかなか世間様のご期待に添えない話である。どこまで無駄な時間を切りつめられるか。早すぎず遅すぎずのタイミングをどれくらいの精度で見切れるか。
けっこうゆとりが出てきて、明日には複数の入院予定があり、今夜かもしれないハイリスク母胎があり、それでも今日も空床は1/1/可。たぶん少々の入院があってもこの1/1は消さずに済みそうである。
