前回の記事を書いて、早く寝ればよいものをうだうだと遊んでいたら、NICUから呼び出されて超低出生体重児の分娩後処置に入ることになってしまった。徹夜仕事になった。やっぱり自宅待機の夜は寝られるうちに寝ておくものだ。教訓教訓。
分娩立ち会いは当直医がやった。厳しい状況をよく蘇生したものだと思った。私は臍帯カテーテルを挿入する段階からの参加である。あんまり得意な処置じゃないので緊張する。この処置は明暗の差が大きい。上手くいくときは単純きわまる処置である。なんたって血管の断端がそこに見えているわけだから、単純にカテーテルを突っ込めばよい。上手くいかないときは全くうまくいかない。感染で臍帯がぼろぼろになってて、把持しようとしても片端から崩れていったりとか。
血管確保など当初の処置が終わったら、あとは人工呼吸器や輸液の調整。徹夜。上手くいってないわけじゃなくて、むしろ、サーファクテンを投与した後の肺は時間を追ってどんどん良くなってくるから、呼吸器の設定をほどよく緩和していかなければならない。高い設定のまま放っておくと気胸を起こしたり網膜症が悪くなったりとろくなことがない。かと言って、緩和が早すぎると肺血管がれん縮したりして失速増悪するから、あらかじめバッチ処理みたいな指示を書いて看護師任せに寝ているというわけにもいかない。
構造的に徹夜仕事と決まってるわけだから、翌日が休みでないと辛い。夜が明けたら土曜の混み合う外来で数十人の診察だなんて思ってては、徹夜のNICU仕事なんてとうてい不可能だ。私は土曜はNICU担当。外来に比べたら、大概の土曜日は平穏だから、この続きを12時過ぎまで頑張ったら帰って寝られると、そればかり念じての一日だった。今日が当直の入りだったりしたら地獄を見ることになったなと思う。
