旭山動物園のペンギンと保育器の未熟児たち

新生児科医なら一度は旭山動物園を訪れるべきである。
まずは、かの有名な水中トンネルで、ペンギンが水中を「飛ぶ」のを、一度は直接に見てくるべきである。彼らは「泳ぐ」のではない。そのスピードの形容は「飛ぶ」が相応しい。あんな剣呑な鳥とは一緒には泳ぎたくないものだとさえ思う。クチバシがこっちの腹にあたろうものなら風穴が空く。
陸に上がったペンギンの鈍重なイメージが一新される。元来ペンギンは水中を飛ぶ鳥なのだ。よちよち歩きに陸を歩くのは仮の姿なのだ。
その目で保育器の中の未熟児達を見る。彼らもまた陸に上がった水棲動物だ。四六時中寝ているようにさえ見える彼らも、胎内では我々NICUスタッフの想像を超えて敏活であったはずなのだ。陸のペンギン同様、我々は保育器の赤ちゃんに、脆弱で切ない愛らしさを感じがちであるが、しかし、それは赤ちゃんのタフな一面を見損なっているのかもしれないと思う。
今日は朝のうち1/1であったが、午後から満床。なのに明日もハイリスク分娩予定あり。
意のままにならぬもの、鴨川の水、叡山の僧兵、さいの目、それにNICUの空床。
ちなみに「おこし、煮付け、焚き火、団子」と言えば、桃太郎の好きだったものである。
余談だけど。

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