新院長が就任した。午後は当直明けでオフだったのだが、どんな人だろうと思って夕方の新院長挨拶のイベントへ行ってみた。わざわざ自宅から。とはいえ町内だしそう辛いことでもないのだが。
挨拶で「医療は医者も患者も『信じたら』おしまいです。一歩引いて見ることが必要です」と仰ったのが印象に残った。べつに医療不信を煽る意図ではなさそうだった。提供する医療に狂信的になったり、闇雲に無批判に信じ込んだりすることなく、自分のやっていることを客観的に見よとの論だった。
キリスト教病院の院長に就任して「信じるな」もないもんだと思ったが、それはそれ一理あるよなとも思った。わりとクールでクレバーなことを言う院長だ。これで有能なら言うことないが。経営能力はもちろんまだわからない。
信じることそのものの力がものごとを良い方へ進ませるということもあるよなとも思うので、一概に醒めた目で見るのが宜しいとも言えないとは思うが。新院長ご自身についても、新院長の御言葉を借りるなら、「信じては」いけないんだろうと思った。
まあ、患者さんって、医者が思ってるほど医療を信じてはいないもんだが。その点では患者さん側のほうが院長の理想により適うのかな。医療の提供側よりも。
