ロセフィンをハルトマンに入れてはいけないって知ってた?

いや私は知らなかったものでね。混ぜるのは死に至る重大なミスなんだそうだけど。私が知らなかっただけなら寡聞を恥じるとしても、手持ちの参考資料のどこにもそんな記載がないってのは困ったね。UpToDateにすらvariable stability (consult detailed reference) in LR としか書いてないんだけれどもね。
特に意識せず生理食塩液に溶いて使ってましたが。そもそもこんな強烈な皆殺し系の抗生剤は滅多に使うもんじゃないんだけどね。新生児には高ビリルビン血症の関連で使いにくいし。
先の火曜日だったか当直の夜に観たニュース番組で、中国で北京公使が急死したというニュースを扱って、キャスターが、ロセフィンを乳酸加リンゲルに入れるなんてのは絶対してはいけないことだと韓国の医師も言ってると言うと、医療ミスだとコメンテーター勝谷誠彦氏があっさり断じた。彼もたまには韓国人の言うことを聞くんだなと思った。他に何の根拠もなく医療ミスだと断言するとはね。それとも、彼の言動にはもともとこの程度の薄弱な根拠しかないということだろうか。
来院後いきなり静脈ライン2本確保して生理食塩液と乳酸加リンゲルを投与するような重篤な病態なんだから、急死したらまずは原疾患は何だろうと考えるのが普通だと思うのだが。解剖の結果にしても、原疾患によるものとの区別はどうつけたんだろう。痛いと訴えておられた腹部には何の所見もなかったんだろうか。それが分からないと何とも納得できないのだが。それとも、北京の街角で売ってるサンドイッチは食べると普通に死ぬんだろうか。それはそれで中国当局としては問題にしなければならんのじゃないか。
しかも患者はただの人じゃなくて、外交のあまり人目につかせたくない部分にどっぷり浸かった経歴の人だし。そのサンドイッチは特別に砒素とか混ぜてあったりしなかったのかとか、考えてしまうのはさいとうたかをの漫画の読み過ぎなんでしょうか。

誰が誰を連れていってたのか

中学生になって息子は極端に遠距離通学になった。徒歩30分くらいか、毎日歩いて通っている。なんだってこんな校区割りになっているのだろうと不思議ではある。
小学生の頃は息子は妹と一緒でないと登校しなかった。てっきり心細いので妹を頼りにしているのだと思っていた。それが中学になったら急にきっぱり一人で通うようになった。おやおやと思っていたら、娘が遅刻しがちになった。うだうだとテレビに観はまって、あるいて5分の小学校に間に合わない。
なんのことはない、連れて行ってもらってたのは妹のほうだったのだ。まあ、息子も意外にちゃんとしたお兄ちゃんだったのだな。ちょっと見直した。