先週末、文中に明記するなら7月第2週ですな、博多で行われた日本周産期新生児医学会の学術集会に参加してきた。
この学会が前回博多で行われてから何年経つんだったか。原発が止まる前だったのは確かだ。前回とのもっとも目立った変化は、会場で上着が要らないということだった。
私も長崎の大村湾沿岸で生まれた人間であるから夏の九州の暑さは知っているつもりだ。それで前回は上着無し半袖シャツで来たのだったが、会場が寒いのに往生した。ものすごい冷房だった。あんまり寒いんで、街中で上着が売ってないか探したが、当たり前の話ながら7月の博多で長袖の上着などほいほいと手に入るものではなかった。
今回は念入りに上着を持ってきた。世の中が熱中症対策で困っている時勢に低体温症なんかで搬送されてたまるか。しかし会場の冷房は、まあ、当たり前の強さになっていた。半袖でふつうに過ごせた。やれやれと思った。関西電力と並んで九州電力もたしか原発停止で苦しいと聞いているから、節電に迫られての面もあるんだろう。しかし、なにより、7月の博多で長袖上着を探してさまようといった大バカなことをしなくてすむ時勢というのは、あんがいと、まっとうな方向に進んでいるってことじゃないかとも思った。