日: 2004年9月24日

  • 「ホワイトアウト」真保裕一 新潮文庫

    祝日明けてNICUへ出てみると受け持ちの子に急変が出てました。
    部長が当直だったのできっちり対処して貰ってましたが。
    今日はなんとなく帰りがたくてNICUに居残っていました。
    今日の当直の先生には部長ほど確かな信頼を置いてはいない、ってことでしょうか。
    昨日は休日出勤する気にもならなかったのですがね。
    NICUに居残ってたはいいけど「ホワイトアウト」を読んでいました。
    一気に読了。
    文庫本とはいえ600ページあまりを6時間で読むんだから我ながら早いと思う。
    自慢自慢。はは。
    常温26度の閉鎖空間で年中過ごしている身にはこの厳冬期の福島・新潟県境付近の巨大ダムってのはもう想像を絶する世界でして(まだ月面の方がなじみ深い気がする)。でもその冬山の雪の冷たさ風の重さがひしひし伝わってきます。描写が上手いんだ。読むうちにNICUの外に雪が積もってるような気がしてきた。たまたまゼクリスト1000Bが稼働してないのでNICUはけっこう静かなのです。
    そりゃあね、人体が寒さに何処まで耐えられるかについては医者として言いたいこともありますよ。37度の羊水でさえ一気に拭き取らないと体温はどんどん下がりますからね。でもまあ、敵の弾丸は一発も当たらないってのが冒険小説のお約束ですし、いろいろ主人公の特権ってものがあるんでしょう。
    やる気を失いかけているときに強靱な精神に出会うってのは良いものです。
    幸いに、問題の赤ちゃんは今日はなんとか小康状態でした。