• 小児科学会の認定医(専門医と読み替えるらしいが)

    若い小児科の先生が京都に小児科学会の専門医試験を受験にお出ででした。
    この大学は専門医も取ってない若い者に大学小児科の看板背負わせて外来に出すのかい?と、大学の度胸の良さには感服しきりですが・・・
    まあ、頑張ってる若い先生には罪はないし。
    日記の端々に荷が重すぎるのが見えかくれしてちょっと痛々しい気分になります。
    私の日記ももっと練達の目にとまればそう見えるんでしょう。
    なぜか小児科学会は京都で専門医試験を行います。
    毎年なのかな。それとも仙台か札幌かと隔年でやってるのでしょうか。
    この先生たちみたいに、ちょっとした息抜きをさせてやろうってところなのでしょう。
    泊まるところも沢山あるし。交通の便も良いし。
    医師免許が「白帯」専門医は「黒帯」みたいなものです。
    専門医って体感的にちょうど「初段」程度です。
    ・・・って私が段位を持ってるのは子供習字だけですけど。
    柔道の黒帯みたいなもので、締めてて当たり前の資格になりつつあります。
    黒帯をつけないのは初心者か、黒帯も取れない下手くそか、講道館柔道を相手にせず独自の道を究める武道家か。

  • 怪しい学会出張

    9月9~10日に旭川で行われる「日本重症心身障害学会」に出席するつもりです。
    明日(8日)に伊丹を出て(関空なんて普天間の海兵隊を誘致する以外に復興策あるのか?)
    羽田で乗り継ぎ旭川へ向かいます。台風を追いかける恰好になります。
    まさか北海道で行われる学会に参加するのに台風を心配することになろうとは。
    まあ、台風の進み具合を考えれば羽田までは行けるでしょう。
    羽田から旭川へ飛べるかが問題ですね。鉄道で間に合うのかな。
    学会の事前登録はもう済んでるので、実はもう手元に参加証が届いちゃってるんです。
    小児科学会の研修記録簿に貼り付ければ2単位になるってやつ。
    なんでたった2単位なんだよ小児科学会雑誌のクイズに答えるだけで5単位なのに重症児を嘗めとんのかとは思うんですがね、まあそれは置いて、
    結局は学会期間中を羽田付近でネズミやアヒルが幅きかせてる公園で遊んでたりして。
    出張旅費は現金で貰っちゃったし。出張報告なんてプログラム読めば大抵書けるし。
    丸を三つ描いただけで肖像権に引っかかるようなネズミなんてどうでもいいが
    ネモ船長にはぜひお目に掛かりたい。少年期からのヒーローなんですわ。
    友人宅に遊びに行って、そこの書棚の「海底2万マイル」を読ませて貰って
    「おまえんちのノーチラス号の方が俺の本より格好いいぞ」なんて羨ましがったりしてました。
    しかしこれは上司にばれるよりも妻子にばれる方が恐いな。

  • 更新止まってますね

    気がつくと更新が止まってますね。はは。
    ちょっと鬱ぎの虫がきてるので。
    まあ、今回は小さいです。
    毎年9月は落ち込んで2月に快調になって3~5月が躁になります。
    回復するのは自分で分かってるんで、とりあえず今月はやり過ごそうって気分。
    学会出張が2件あるんで気晴らしにもなるかもしれない。
    で、この水曜から旭川へ行くんですけど
    学会のついでによって来れそうな名所ってあります?

  • 荷物

    傷つきたくないから荷物が多いのか 荷物が多いから傷つきやすいのか 
    ジンクス。これは私に限るのかどうか。
    「帝王切開立ち会いの時には、搬送用保育器を持って行かなかったときに限って、搬送用保育器の要る子が生まれてくる。」
    思わぬ仮死分娩とか、一過性多呼吸とか、胎便吸引とか。まあそういう突発事態に備えるための分娩立ち会いなのだが。9割以上の正常産なら助産師が居ればいい。小児科医がすることはあまりない。
    他の医師は喉頭鏡やチューブや基本的薬品(ボスミンとか)が入った道具箱と、アンビューバッグなど入ったトートバッグと、ふたつ下げて手術室へ向かうのだが、私はどういう場合にも搬送用保育器を持って行く。そして「空荷」で帰ってくる。御神輿や山鉾みたいなものだ。
    手術室も、正期産の反復帝切に超未熟児の緊急分娩並みの大荷物を持ち込まれるのだが、まああいつはそんなものだと思ってくれているらしい。
    でも、やっぱり、搬送用保育器をそのときに限って持って行かなかったってのは、それなりに気合いが抜けていると言うことかも知れない。そういう隙を衝いてくるのが突発事故だ。
    突発事故と言えば昨日は防災の日。妻の誕生日だったりもして、それを忘れないことに私の「防災」の9割以上が掛かってたりしまして。
    NICUにもいちおう非常持ち出し袋があるのですが・・・なにかナンセンス。
    我々が非常時に真っ先に持ち出さねばならないのは日誌や台帳類ではない。
    袋に入れてしまっておけるようなものに価値はない。
    何を持ち出すかって・・・その辺におぎゃあおぎゃあと泣いてるでしょうが。
    1人でも多く「持ち出して」くださいな。

  • ネジは最後まで締めるもの

    アトムの吸引瓶には締めるネジが3カ所付いている。
    まず締めるのは蓋の裏側のフィルタのネジ。しっかり締める。ゆるむとフィルタが瓶内に落下する。金属部品付きなので瓶の底が抜ける可能性がある。
    次に蓋を吸引瓶本体に装着する。蓋の外周には当然ねじ山が切ってある。しっかり締める。弛むと本体が落下する。瓶が割れたり吸引物(痰だったり吐物だったり)がぶちまけられたりする可能性がある。
    次に蓋の上部についているネジで、吸引圧を調整する計器にネジつける。
    ここがポイント。
    このネジは最後まで締めてはいけない。半廻しゆるめる。
    最後まで締めると瓶に吸引圧がかからない。吸引ができなくなる。
    何故にこんな変な設計になっているのだろう。私には分からない。
    分かるのは、これは事故の元だと言うこと。
    今日の昼にも未熟児の帝王切開があり立ち会い要請があった。若い医者(なんと私より若い医者がいつの間にか配属になってたんですよ。やっほう!)が今日の当番だったのでラジアントウォーマーやら物品一連を準備して立ち会い配置に付いた。私も水曜午後は仕事がないので見に行ってみた。もう子宮が見えていて、型どおり赤ちゃんが生まれた。元気な産声だ。助産師がラジアントウォーマーまで赤ちゃんを連れてくる。
    さて、型どおり身体を拭いて、口と鼻を吸引する。若い医者が鼻から吸引を始めるので、おいおい口からだろうとつっこみを入れようと思ったが、何かおかしい。吸えている気配がない!
    もの入れからバルブシリンジを取り出して応急に吸引しつつ、それちゃんと吸えてるか確認しろと若い者に言う。吸引の圧力計は上がってますと若いものが言うので、カテ先に指を当ててみろと返す。触ってみてもカテ先が指に吸い付かない。それみろ、吸えてない。
    とりあえず赤ちゃんの処置を済ませて、それから吸引瓶を分解して見せる。
    問題のネジを最後まできちっと締めると、吸引の圧力計は上がるがまるで無音。
    半廻しゆるめると、シュウシュウと音を立ててカテ先から空気が吸い込まれていく。触ると指にも吸い付く。
    あぶねえ。
    この子は分娩時仮死もなく、ほんとに吸引が必要だったのか分からないくらいの微量の液体しか口や鼻に含んでいなかったが、はたしてこれが胎便ドロドロの仮死分娩だったらこの子を救えていたかどうか。我々の首まで危ない。
    はっきりとこれは設計ミスだ。ネジが付いていたら世間一般に最後まで締めるものだ。別に万力を持ってきて締めるように作れとは言わない。人の手でつまむような形のネジをつけているのなら、普通の人の力で普通に締める程度に締めるのだと考えるのが人情だろう。それを最後まで締めたら機能しませんなんて、そりゃ無理無体な言い分だ。最後まで締めてはいけないネジなら締めたらいけない限界のところにストッパーをつけておくものだ。あるいは、最初からネジ山を余計な深さまでは切らずに置くものだ。
    いちど不良品だと文句を言ったら、NICU部長や手術室婦長(当時は婦長と言っていた)に、なにを常識を知らないことを言ってと言わんばかりのけんもほろろの扱われ方をしたのだが・・・新人が入るたびに事故の元になってるじゃないか。
    むろん、吸引瓶に延長チューブをつけてカテーテルをつけたら、本当に吸引圧がカテ先までかかってるかどうか、触ってみるなり蒸留水でも吸ってみるなりして確かめるのが慎重な態度というものだ。それはまあ今後新人教育として行っていくべき事かも知れない。しかし、慎重に扱いさえすれば問題はないなんて、リスクマネジメントとカタカナで書ける程度の知恵があれば、まず口にできないセリフである。可能な限りの事故の元を排除し尽くして、それでも起きるのが事故なのだ。

  • 搬送二件

    当直中に呼吸障害の新生児搬送2件。滅多に搬送2件重なることはないのだが。
    1件目はまだ天候が荒れ始める前だったが、2件目はまさに台風の風雨の中だった。
    幾ら腕の確かな医師が挿管していても、他人が挿管した子をX線でチューブ位置の確認ができないまま搬送するってのはかなり恐い。赤ちゃんの体格で挿管の深さは千差万別。1cm深すぎたら気管分岐部に当たるし1cm浅すぎたらすっぽ抜ける。自分で挿管するときはvocal cord markが声門を越えるのを直視するんで、X線が無くてもある程度の納得は出来るのだが。かといって医者が不安だという理由だけで挿管入れ替えなんてやられては生後1時間もたたない赤ちゃんには迷惑千万だろう。
    もう一つ搬送前にX線とれなくて恐いのは、呼吸障害の原因が気胸ではないかと言うこと。まあ、これはある程度に空気が漏れてたら喉頭鏡の強力な光源で透光試験やりゃあ分かるんだけどね。どうしても呼吸が安定しないときに、より強い吸気圧をかけたら改善するのかやぶ蛇なのか。気胸が緊張性になりかけているところに強すぎる吸気圧をかけたらどうなるかと考えただけで寒気がする。

  • 抜管・搬送

    午前中は長期挿管の子の抜管。予定外だったのだが、成功しそう。
    抜管出来そうにないと思っていたのだが。遺伝的な異常を抱えていて、しかも重度の心臓病も持っていて、どうにもこうにも手詰まりだった。長期挿管でだいぶ気管内チューブも汚れてきたし、身体が次第に大きくなってきていて1サイズ太い気管内チューブが入りそうだったしで、それなら入れ替えようかと取りかかったところ、古いチューブを抜去しても予想外に楽そうにしているので、それなら様子を見ようかと思っているうち半日たってしまった。
    抜管前の人工呼吸器の設定はこのまま抜管するのは常識外くらいの高め設定だったのだが。
    カテーテルもチューブも不要のものは体内には留置しない。体内異物は感染の元。予定外であれ抜管成功はやはり嬉しいことだ。
    当直中にMASの搬送一件。台風が来ているが風雨の強くなる前で良かった。

  • ゴルゴのび太説 それではドラえもんはどうなったのか

    ゴルゴ13の過去はのび太だった説
    馬鹿話もいよいよ大詰め。
    この手の話はしゃべり出したら止まらないんだけど、いい年になってくるとこういうオタク話の相手になる人がもう周囲には居なくなってしまいました。はは。
    のび太が将来ゴルゴ13と呼ばれるテロリストになったとして、ドラえもんはどうしているのだろうか。

    (さらに…)

  • ゴルゴのび太説 しずちゃんの職業は

    ゴルゴのび太説 ドラえもん作品世界では未来はどうなっているか
    雰囲気から察しているだけかも知れないが、のび太としずちゃんの夫婦は、のび太が働いてしずちゃんが専業主婦をしている様子である。二人の息子ののびすけが就学年齢になってそれほど手が掛からなくなった後も。
    二人の学校の成績から考えれば、よほど予想外の要素が絡まぬ限り、この夫婦でどちらかが働くとすればしずちゃんが働いた方が経済的には効率が良いのではないだろうか。学校の成績だけでその後の人生を推し量ることはできないとはいえ、性格円満で学業優秀・運動能力も抜群でみんなに好かれ慕われるしずちゃんが、その後の人生でのび太以下の職業しか得られないというのはちょっと考え難いのだが。
    それでもしずちゃんが専業主婦を選ぶとすれば、カリスマ主婦的に専業主婦を極めようとしているか、男尊女卑の思想が彼女を押しつぶしてしまったのか、或いはのび太が小学校時代の成績からは予想も出来ないような職業を得たか。

  • ゴルゴのび太説 ドラえもん作品世界では未来はどうなっているか

    ゴルゴ13の過去はのび太だった説
    のび太は、時々タイムマシンで成人した自分に会いに行く。
    のび太が未来の自分を訪問するエピソードを見てみよう。
    有名なのは「のび太の結婚前夜」のエピソードである。のび太はいかにものび太が成人したという凡庸そうな風采で登場するが、既に世界的なテロリストとして裏稼業を始めている彼のこと、自分の過去を知ってはいるがまさか全員を抹殺するわけにも行かない人々の前では細心の注意を払って正体を隠しているに違いない。例えば自分の背後に回る人間を反射的に攻撃しようとする衝動を抑えるだけでも多大な苦労をしたことであろう。
    周囲の顔ぶれも見てみよう。のび太としずちゃんの結婚を祝う面々の中に、ジャイアンとスネ夫の姿はあっても、出来杉君の姿がない。出来杉君は、その優秀な頭脳を生かして、国家公務員のキャリア組の中でも、相当重要な機密に触れる要職へ出世している可能性が高い。
    その職務において、極秘の「G」の資料を目にする機会もあったことだろう。
    そしてその正体が旧友ののび太であることも知ったに違いない。資料には、Gが正体を暴こうとする相手をことごとく抹殺してきたことも記載してあるだろう。出来杉君は、そのような危険な相手にあえて接触することはしないだろう。激務を理由に、少々嫉妬しているような振りもして、丁重に招待を断り、のび太=Gとの直接接触を避けたに違いない。不幸にして彼がその慎重さに欠けていた場合、のび太=Gは秘密裏に出来杉君を抹殺していることだろう。

    (さらに…)