不妊治療に関わる温度差(1)
Octさんに、不妊治療を受ける患者さんを不当に責めているとのご批判を頂いたので補足する。一番最初の「ふたごふたご・・」の文章で患者さんを不当に責めていると言われたら内心では心外なのでコメントを書いたが、「不妊治療に関する温度差(1)では確かに患者さんを責めているように、私でも読む。これはいけない。
投稿者: yamakaw
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不妊治療に関わる温度差(3)
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不妊治療に関わる温度差(2)
不妊治療に関わる温度差(1)続き
一旦まとまったものを公表して、それを自分で読みながら思うに、私は患者さんを揶揄する表現を用いたことは反省しているが、不妊治療を受ける患者さんと同じ温度を共有はしない。確信的に、私は冷めている。
この「温度」が時として、患者さんに、
「高いお金を払うのだから未熟児なんか要らない」と言わしめることがあると聞き及ぶ。
ごく一握りの患者さんなのだと信じたい。
人の親になる立場の人にこのような言葉を吐かしめる熱狂とは、私は敢えて距離を置く。
この言葉には不妊治療に対する熱意は十分に感じられる。
この悲壮な覚悟をされるほどの金額を実際にご負担になったのだろうとも察する。
しかし、何かが欠けているようにも思う。
一方で、
冷めていると言うことと、相手を尊敬しないと言うこととは大いに異なる。
路線の違う他者を尊敬しないのは私の宗とするところではない。
敢えて否定する相手にも、尊敬を込めて、否定の言葉を贈りたい。 -
不妊治療に関わる温度差(1)
ふたごふたごふたごみつごに書いた以下の段落についてコメントを頂いた。
それにしても毎年この時期は早産児がむちゃくちゃ多いような気がするんですが。昨年暮れの冬のボーナスの札束を握りしめて念願の不妊治療に取りかかった人たちが一斉にいま未熟児を産んでおられるのではないかとも思えてきます。邪推でしょうね。むろん患者さんを責めてる訳じゃないですよ。責める訳じゃないですけどね・・・むしろ我々周産期医療組の不手際でご迷惑おかけしてるんだから・・・でも一度調べてみるのもためになるかもしれないな。
不妊治療を受ける方々を揶揄する調子になったことを反省している。自分で書いたものについて、「そう言うつもりじゃないんだ」という弁解は避けたいと思う(明らかな曲解については無視したり反駁したりしますけど今回はそうではない)。書いたってことはそう思ってたってことだ。思いもしないことを書いてしまったと言うのでは、そりゃあ書く者の文章力が不足だってことで、未熟さを弁解のタネにできるほど幼くもない私にはその言い訳は不可能だ。意識してなかったって事ならあり得るだろう。意識もしない奥底で思ってたってことで、それなら意識して書いたよりも根が深い。
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嘆くことの是非(2)
嘆いてはならない、というメッセージを、発してはいないだろうか。
嘆く人の傍にいる重圧に耐えきれずに。 -
麻疹の罹患児が激減しているそうな
はしか=麻疹(ましん)=に感染する子供が急減し、今年の患者数は過去最低となる見通しであることが、厚生労働省の調査で16日、分かった。予防接種を受けた子供が増えた効果、と同省はみている。さらに患者を減らし国内からはしかをなくすため、同省は乳児期とその後の2回接種を導入する方針。
全国約3000カ所の定点観測病院の集計によると、17歳以下のはしかの患者数は今年1月から8月末までで計約1400人。昨年同時期の約7800人と比べ、80%以上の減少となっている。
記事:共同通信社 -
NICU大掃除
最近NICUからの退院が相次いで、暇を託っています。病棟はがら空き。
婦長さんが突然思い立って「掃除をする」と言い出し、院内清掃の外注先であるダスキンさんに電話をかけました。なんか「ダスキン呼ぶなら100番100番」を地でいくような主婦的な電話の仕方でした。暇なときには暇なときにしか出来ないことをするというのも主婦的発想で良いと思いました。私も主任も「片づけられない人」で、そういう片づいた発想ができません。暇だなあ・・・とぶらぶら遊んでいるうちに繁忙の次の波がやってくる、という風でした。
でも、やっぱり婦長さんが直に電話したりするものだから、クレームが付くのかとダスキンの偉い人が青くなってNICUに駆けつけてきました。ちょっと気の毒でした。
今日はその実行の日。コンビニの床掃除をやってるような機械やら大きな送風機やらもってダスキンのスタッフがやってきました。床を洗剤で洗ってワックスを掛けてもらいました。洗剤液がみるみるどす黒くなったのには参りました。汚部屋脱出!ってやつですか。ダスキンさんも呆れておられたろうなと思います。ちょっと恥ずかしかった。
ダスキンさんは時々ドーナツを差し入れてくれます。むろん子会社の製品です。
ミスタードーナツではやっぱり清掃はダスキンがやってるんですかね。子会社の清掃を親会社がやるってのもなんかこう・・・でもそれを変だと言うのは職業差別ってやつでしょうか。 -
亡くなりました。
伝染性腹膜炎を患っていた子猫が昨夜亡くなりました。
和机の下に潜り込んで、お気に入りのマットの上で動かなくなっていました。
1匹目に比べてあまり苦しまなかったようにも思います。
娘はひとしきり泣きじゃくって、それから折り紙でバラの花をいくらか折って
段ボールの棺に入れてやっていました。
ご心配いただいた皆様、ありがとうございました。 -
レイ・チャールズを何故に賞賛するか
ええ、他所で映画「ブルース・ブラザース」に出演したアーティストの中ではレイ・チャールズが最高だとコメントしました。なんかいかにも私がR&Bとかソウルとかに自信を持ったような書きぶりで、中にはご機嫌を損ねた読者の方も居られたかと思って追記。
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嘆くことの是非(1)
生まれ来る子の障害を覚悟できるか
各テーマ系列ごとの追跡を容易にするべく自己トラックバックの多用を試みています。以下本論。
のっけから若い医学生に忠告めいたことを申し上げたい。
人の心はべくとべからずとを基軸にして動くものではない。そんなふうには出来ていない。
嘆く行為は嘆かれる対象を傷つけるものであろう。我が子の有り様を嘆いてはならぬ。それが分からぬ親はない。
しかしそれでも嘆いてしまうのが人の心というものだ。倫理学と心理学が全く別物の学問であることに思いを致さねばならぬ。
べくとべからずとの軸は、人の心を支える回転軸にはならず、むしろ斜交いに人の心に突っ込まれ、その自在な回転を止める働きをする。
臨床にあって患者さんの心を考えるときは、この、べく-べからず軸をいかに挿入するかではなく、斜交いに何本も突っ込まれたこの邪魔者をいかに解除していくかと考えていくことだと思う。
