鈴木敦秋記者の新しい記事

読売新聞の鈴木敦秋記者が小児救急に関して新しい記事を書かれた。鈴木記者の相変わらずの慧眼には感服するばかりだ。読売新聞の政治的主張に関しては私は異論があれこれあるのだが、この鈴木記者があるから医療に関しては読売新聞を他紙より一段も二段も上に評価している。
「重症担当病院を指定、たらい回し防止…小児救急」
先の日曜日に高熱で当院に初診のこどもさんは、かかりつけの病院では小児科医が居ないからと診療を断られた由。当院に一夜入院とし、月曜朝には早速その病院へ転院となった。
そういう手薄な病院小児科が数ばっかり多く散らばってるのをリストラしましょうやという作業にいよいよ厚生労働省が動き出したという記事である。
2人とか3人とかしか小児科医が居ない病院小児科は全く時間外救急に対応できない。時間内で完結する日常診療なら個人の開業医さんが十分に提供する。いったい今のご時世に2人3人の小児科が都市部に存在する意義があるのだろうかと思う。地域の子供たちにとっては、時間外救急を提供できない小規模病院小児科が3軒も4軒もあるよりは、10人ほども小児科医が居て24時間態勢をとれる病院小児科が1軒あるほうがよほど為になるのではないかと思う。診てくれない隣の病院よりも10km先の診てくれる病院のほうが有り難くはないだろうか。
むろん半径50km100km以内に小児科医が一人とか2人とかといった僻地の医療は別個に考えねばならぬ。今の議論は都市部の話。

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